ZEISS Xradia Versa X線顕微鏡
サブミクロン分解能の非破壊3D X線イメージングでさらなる情報を取得
汎用性が極めて高いZEISS Xradia Versa 3D X線顕微鏡(XRM)は、幅広い材料や作業環境において、優れた3D画質とデータを提供します。Xradia Versa XRMは、シンクロトロンの技術を参考とした2段階の拡大プロセスを特徴としており、革新的なRaaD™(Resolution at a Distance)技術により、従来のマイクロCTを大きく上回る作業距離で高分解能を実現します。非破壊イメージングにより、貴重な試料を保存し、長期にわたり使用することができるため、4Dのin situ研究が可能になります。
Xradia 630 Versa
ZEISS Xradia 630 Versaは、独自開発の40X-Prime対物レンズによる高いエネルギー性能を備え、これまでにないサブミクロンイメージングの限界へと迫る画期的なソリューションです。
本システムは、30 kV~160 kVまでの全エネルギー範囲にわたって450~500 nmという優れた分解能を達成し、研究に全く新しい可能性をもたらします。NavXは、インテリジェントなシステムインサイトによって自動化されたワークフローでユーザーをガイドし、簡単かつ効率的に結果を提供します。さらに、AIベースのDeepScoutがスループットを100倍向上させ、試料観察の質が格段にアップします。
Xradia 620 Versa
Xradia 620および630 Versaのパフォーマンスを向上させ、その高度な機能でより充実した研究を行いましょう。デュアルスキャンコントラストビジュアライザー(DSCoVer)により、低Zまたは類似Z材料の吸収コントラストを向上させることができます。また、研究室ベースの回折コントラストトモグラフィー(LabDCT)では、3D結晶解析が可能です。高アスペクト比トモグラフィー(HART)などの最先端の画像取得技術によって、大型試料や不整形の試料の走査速度と精度が向上します。
LabDCTで入手したアームコ鉄粒状体の微細構造の再構成。粒状体が結晶方位によって色分けされており、再構成することで真の形状が明らかになります。背景は、LabDCTで取得した際に収集された回折パターンの一例です。
Xradia 610 Versa
Xradia Versa 600シリーズは、RaaD機能を活用することで、長い作動距離で最高レベルの分解能を維持し、環境チャンバー内や高精度なin situロードセル内の試料に対応します。600シリーズXRMは、前世代より分解能とスループットが向上しました。Xradia Versaは他のZEISS顕微鏡をシームレスに統合し、マルチスケールで相関する際の問題を解決します。
セメントペーストの試料にレジンを混合することで、ペーストの空隙率を高め、凍結融解時の挙動を改善することができます。ご提供:Nanjing University of Science and Technology, China
Xradia 510 Versa
ZEISS Xradia Versaは、二段階拡大プロセスを用いた独自のRaaD機能により、長作動距離でも高分解能を実現します。これにより、広範なサイズの試料を効率的に観察できます。直感的なScout-and-Scan制御ソフトウェアを使用すれば、多忙なラボでも広範なユーザースキルセットを可能にします。
ウレタン骨核を有するポリマー。In situ実験後にイメージング。流体の流れをシミュレーションして透過性を示した例。ご提供:National Chemical Laboratory, India
ZEISS Xradia Versa XRMによるイメージングの飛躍的進歩
ZEISS Xradia Versa 3D X線顕微鏡の特長:高分解能・スループットの非破壊イメージング。
Xradia Versa X線顕微鏡のバックグラウンドテクノロジー
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汎用性の高いRaaDのメリット
ZEISS Xradia Versaの二段階拡大技術を用いた独自のResolution at a Distance(RaaD)機能により、in situチャンバー内の試料を含む、幅広いサイズの試料を効果的に観察できます。
画像は、従来のマイクロCTと同様に、最初は幾何学的投影によって拡大されます。投影された画像はシンチレータに投影され、X線を可視光画像に変換して、顕微鏡光学系で光学的に拡大された後、CCD検出器によって取得されます。
ZEISS Xradia Versaソリューションは、幾何学的拡大に依存することなく、長い作動距離でも最高500 nmのサブミクロン空間分解能を維持できます。
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科学の発展のために限界を押し上げる
ZEISS Xradia X-rayシステムは、高圧フローセルから引張、圧縮、加熱ステージまで、in situ測定の可能性を無限に広げる業界最高の3Dイメージングソリューションを提供します。X線検査の非破壊的な性質を活用して、研究を空間的な3次元から、時間次元を用いた4D実験にまで展開可能です。
研究において様々なin situ測定を行うためには、試料をX線源からなるべく離す必要がありますが、従来のマイクロCTシステムでは、測定での分解能が著しく制限されます。ZEISS XRMは独自の二段階拡大技術を用いたRaaD機能により、in situイメージングにおいて最高の分解能を実現します。
ZEISS Xradia XRMプラットフォームは、高圧フローセルから引張、圧縮、加熱ステージ、ユーザーのカスタム設計まで、様々なin situ装置に対応します。ZEISS Xradia XRMに追加できるIn-Situインターフェースキットには、機械的統合キット、堅牢なケーブルガイド、その他の機能(フィードスルー)や、Versa Scout-and-Scanユーザーインターフェース内からの制御を簡素化するレシピベースのソフトウェアが含まれています。In situ実験の分解能がニーズに対応しきれない場合は、ZEISS XradiaマイクロCTまたはXRMをXradia 620 Versa X線顕微鏡に変換可能です。RaaDテクノロジーにより、in situチャンバーや装置内にある試料を非常に高い精度で断層イメージングすることができます。
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マルチスケール、マルチモーダル、多次元顕微鏡を用いた非破壊3Dイメージングを開始する
X線の非破壊的な性質と、イメージングできる試料の種類やサイズの幅広さを考慮すると、多くの場合、相関顕微鏡検査ではZEISS Xradia Versa XRMからスタートします。
VersaのScout-and-Zoomシステムを使用すれば、事前の切断や他の試料作製で試料を無駄にすることなく、関心領域(ROI)を明確に定義することができます。Versa対物レンズ(最大40倍)、ナノスケールXradia Ultra XRM、ZEISS光学顕微鏡、電子顕微鏡、FIB-SEM顕微鏡を使用して、広視野かつ低分解能で迅速にROIを探索し、高分解能でそこにズームします。これによって、試料の早期破壊を防ぎ、すべての試料の背景情報と重要な情報を組み合わせながら、ワークフローの効率を最大化することができます。
さらに、内部トモグラフィー、つまり3Dで試料内部を詳細に観察できるため、ROIを見失うリスクがさらに低減します。正確で効率的な試料検査の次のステップに進むための特定の「アドレス」をピンポイントで指定することで、さらに効率が向上します。
最後に、ZEISSの他のモダリティで化学分析や表面解析などを行う前に、in situおよび4D研究で様々な条件下で、経時的に試料を検査します。
非破壊3D X線顕微鏡を始め、マルチモーダル、マルチスケール、多次元分析など、ZEISS独自の幅広い顕微鏡ソリューションをご活用ください。
アクセサリ
追加アクセサリで顕微鏡をアップグレードして性能を強化
Autoloader
機器を最大限活用
オプションのZEISS Autoloaderによって、ユーザーの作業量を最小化しつつ装置を最大限に活用できます。複数の作業を進行できるため、ユーザーが試料を操作する回数が減り、生産性が高まります。試料ステーションは14台までロード可能であり、最大70の試料を支持および配列し、終日またはシフト時間外でも稼働させることができます。
In Situインターフェースキット
科学の限界を押し上げる
ZEISS Xradiaプラットフォームは、高圧フローセルから引張、圧縮、加熱ステージ、ユーザーのカスタム設計まで、様々なin situ測定に対応します。X線検査の非破壊的な性質を活用して、研究を空間的な3次元から、時間次元を用いた4D実験にまで展開可能です。
ビジュアライゼーションと解析
ZEISS推奨Dragonfly Pro
ORS Dragonfly Proは、X線、FIB-SEM、SEM、ヘリウムイオン顕微鏡法など、各種技術で取得された3Dデータを先進的に解析・可視化するソフトウェアソリューションです。ORS Dragonfly Proは、ZEISS固有の機能であり、直感的かつ完全にカスタマイズ可能なツールキットを利用して、大規模な3Dグレースケールデータのビジュアライゼーションと解析が可能となります。Dragonfly Proでは、3Dデータのナビゲーション、注釈機能、ビデオ制作などのメディアファイル作成が可能です。画像処理、セグメンテーション、オブジェクト解析により、結果を定量化することができます。