
制御型電子チャネリングコントラストイメージング(cECCI)
TEMを使わずにバルク試料の欠陥解析に新たな視点をウェビナーについて
本ウェビナーでは、走査電子顕微鏡(SEM)を用いてバルク試料中の転位を評価する新しいアプローチをご紹介します。ポリ結晶材料中の結晶欠陥を、SEMによる制御型電子チャネリングコントラストイメージング(cECCI)でどのように可視化できるかを詳しく解説します。
cECCIの特徴や、その手法により転位や積層欠陥などの結晶格子の伸展欠陥をどのように観察できるかを取り上げます。これは、反射電子強度が結晶方位や原子配列に依存する特性を利用したものです。
電子チャネリングコントラストの基本原理や、最適なイメージング条件の決定の重要性、格子面秩序を乱すあらゆる欠陥をいかに可視化できるかを分かりやすくご説明いたします。ECCI特有のコントラストの弱さを克服するポイントや、最適な結果を得るために必要な制御ワークフローのノウハウもご紹介します。
この手法には最適化されたビーム条件を持つSEMと高度な結晶学解析ソフトウェアが必要です。TEM(透過型電子顕微鏡)との大きな違いは、薄膜試料に限定されずバルク試料を観察できる点です。これにより、試料調製が大幅に簡素化され、in situ実験が容易になり、試料本来の特性を直接評価できます。
ZEISS FE-SEMとGemini電子光学系、TOCA(Tools for Orientation Determination and Crystallographic Analysis)ソフトウェアによるcECCIの原理や、金属や金属間化合物はもちろん、半導体、セラミックスや地質材料などの絶縁体まで幅広い応用例を交えてご紹介します。この機会にぜひ、cECCIの基礎原理とその応用について理解を深めてください。
ウェビナースピーカー

ドイツ最大の石炭、製鉄地帯であるルール地方に生まれ、幼少期から顕微鏡や「最も小さなもの」への強い興味を育みました。TUクラウスタール(ドイツ)で材料科学および電子顕微鏡法を学び、チタン合金の組織とテクスチャに関するTEM研究で博士号を取得。その後、パリで約3年間、京都で約2年間のポスドクを経て、マックスプランク鉄鋼研究所に入所し、Dierk Raabe教授率いる微細構造物理学部門で「microscopy and diffraction」グループのリーダーとなりました。2010年からはアーヘン工科大学(RWTH Aachen)でも講師を務めています。
主な研究分野は、走査電子顕微鏡法における電子回折技術の新ツール開発と、それを用いた金属、合金のみならず地球材料の微細構造、テクスチャ形成機構の解明です。これまでに約150本の学術論文と数冊の書籍を執筆または共著しています。最新の著作は Engler, Zaefferer, Randle 共著による『Introduction to Analysis』第3版です。

Hrishikesh Baleは、ZEISS Research Microscopy Solutions(ZEISS RMS)のエンジニアリングマテリアル部門マーケットセクターマネージャーです。ラボ用3D X線イメージング技術のアプリケーション開発に精通し、3D回折コントラストトモグラフィーや、X線CTを用いたin-situマイクロ/ナノメカニカル試験に研究の中心を置いています。材料科学や機械工学に強いバックグラウンドを持ち、シンクロトロンX線顕微鏡およびトモグラフィー分野で10年以上の経験を有しています。