Introducing the Fast Acquisition Mode
研究を更に進展させるために、最も微細な構造のイメージング、最も微弱なシグナルの取得、最も早いプロセスのトレース - あるいはその全てを同時に実現したい場合もあるかもしれません。
これまで、生細胞や微弱蛍光でラベルされた試料から正確なデータを取得する際、感度、分解能、スピードを同時にバランスよく得ることはできませんでした。 蛍光物質から放出された光子は、どれも非常に貴重な情報です。
Airyscan によって、高速の超解像と高感度の共焦点画像取得という比類ない組合わせを手にすることができます。どのような蛍光標識で多重染色された試料でも、かつて見たことがないような最高の画質を得ることが可能となります。従来の GaAsP 検出器でのイメージングより 4-8倍優れたS/N比を、この革新的な検出器は実現します。 さらに、シングルフォトンやマルチフォトンのイメージングでは 1.7倍高い分解能を達成します。
HeLa cells stained for Actin (green), Adapter Protein
AP-3 (magenta) and Septin A (red). Courtesy of
S. Traikov, BIOTEC, TU Dresden, Germany
Airyscan で共焦点イメージングの新しい世界へ
定量イメージングの実行
Heterochromatin protein 1 (HP-1) fused to GFP and expressed in the nucleus of a human Hep G2 cell.
Heterochromatin protein 1 (HP-1) fused to GFP and expressed in the nucleus of a human Hep G2 cell. Left panel shows the distribution of HP-1 between Euchromatin and denser Heterochromatin areas. Right panel represents a brightness map demonstrating dimerization of HP-1 within heterochomatic regions. Sample courtesy of P. Hemmerich, Leibniz-Institute for Age Research (FLI), Jena, Germany.
生産性の向上
Airyscan は、蛍光顕微鏡が点状の対象を広がりのあるエアリーディスク(エアリーパターン)としてイメージングするという事実に基づく検出器です。 標準的な共焦点顕微鏡では、非焦点面からの蛍光シグナルはピンホールによって除かれ、Airyパターンのどの程度のサイズまで検出器に導くかが決定されます。 非焦点面からの光を取り除くために、標準的な共焦点顕微鏡でピンホールを絞っていくと、画像はシャープになりますが光の大部分が失われるために暗くなります。 ピンホールが小さいほど分解能は上がりますが、同時に光の損失も多くなります。
Airyscan はこの分解能と光の効率の難問を、同心円状に配置した6角形の検出器アレイ上にエアリーディスクをイメージングする事で解決します。 検出エリアは32個の検出エレメントから構成され、各エレメントが非常に小さいピンホールとして機能します。 共焦点のピンホール自身は開かれた状態で、光をブロックしません。 従って、エアリーディスク全体の光子は全て収集されます。
全ての検出器エレメントのシグナルは正しい位置に再配置され、S/N比と分解能が向上した画像を生成します。
複数の検出器エレメントから構成されたエリア検出器は、イメージングモードに大きな柔軟性をもたらします。 Fast モードでは、励起のレーザがy方向に引き伸ばされ、x方向にスキャンする際にAiryscan 検出器が1ラインでは無く4ラインの画像情報jを同時に取得します。 この並列処理によって、独自の高速、高分解能、高感度の組合わせが実現できます。 Airyscan は共焦点のスキャンと光学セクショニングの能力を活用している為、標準的な染色の標準的な試料に対応します。 また組織切片や深部観察が必要な動物そのもの等、厚みのある試料にも対応します。
Airyscan と Fast モジュールの利点を活用して、シングルフォトン、マルチフォトン励起に関わらず、良好なS/N比を得るか、超解像で取得するか、ハイスピード撮影をするのかは自由自在です。
タンパク質標識された細胞や細胞内プロセスを完全に捉えるには、およそ10フレーム/秒でのイメージングが必要です。 LSM 880では、512x512画素の時、最大13フレーム/秒で取得可能です。
Fast モジュール搭載の Airyscan では、480x480 画素の時、最大27フレーム/秒で取得可能です。 LSM 880 は、観察範囲における安定した視野と均一な各ピクセル積算時間を保証するため、スキャナのポジションを常に監視し、かつ補正を行っています。リニアスキャンは定量的および相関イメージングのために必須の前提条件です。 それは一定のS/NレベルとマニピュレーションROIを含む視野全体への均一な励起照射に寄与します。 従来のSineスキャニングコンフォーカルとは異なり、LSM 880 はスキャン時間の80%以上をデータ取得のために使用しています。 つまり、設定したフレームレートにおける、より長いピクセル積算時間によって、S/N比を29%改善できるのです。
異なる細胞、もしくは細胞内構造間の相互作用を解析するために複数の蛍光標識を行いますが、最高のタイミング精度を達成し、同時にそれらの強度を記録することによって、撮影時間をスピードアップすることができます。 LSM 880は全体のスペクトル - 標識したすべて - を512x512ピクセル、5フレーム/秒で32チャンネル分を1スキャンで取得することができます。
マルチチャンネルスペクトルイメージングに10チャンネルを設定し透過検出器を追加します。すべての蛍光色素に加え、追加のコントラスト像も1回のスキャンでイメージングすることができます。 これにより試料を保護し、時間の節約にもつながります。
特にマルチフォトンイメージングの場合、最大12基のNDD検出器を並列に読みだすことができます。この基本的な能力を有することが最大の効果を発揮します。
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Drosophila embryo, depth coded maximum intensity projection. Airyscan in Fast mode. Courtesy of B. Erdi, Max F. Perutz Laboratories, University of Vienna, Austria
Human RPE cells, ZO1 (tight junction marker) in blue, photoreceptor outer segments stained with FITC in green, EEA1 (endosomal marker)in red. Courtesy of S. Almewadar, CRTD, TU Dresden, Germany
Fixed tumor cells, tubulin labelled with Alexa 555, Airyscan SR mode. Sample: courtesy of P. O`Toole and P. Pryor, University of York, UK.
Introducing the Fast Acquisition Mode
ページs: 7
ファイルサイズ: 1071 kB
ページs: 22
ファイルサイズ: 1472 kB
Improving Resolution and Signal-to-Noise in Cryo-Fluorescence Microscopy
ページs: 8
ファイルサイズ: 1482 kB
a Powerful Tool for Confocal Multicolor Imaging in Living Plant Cells
ページs: 7
ファイルサイズ: 1138 kB