ZEISS Xradia CrystalCT
結晶粒イメージングマイクロCTシステムを初めて市販化
ZEISS Xradia CrystalCTは、結晶構造と形態を同時に解き明かす革新的なマイクロCTです。高度なコンピューター断層撮影技術に加えて、結晶粒の微細構造を明らかにする性能が強化されたことにより、多結晶材料(金属、積層造形、セラミックスなど)の研究方法が一変し、材料研究に新たな深い知見をもたらします。

- 3Dで粒子形態の非破壊マッピングを実行
- 金属、合金、セラミックスなどの材料の特性評価
- ボリュームの大きい多様な形状の試料をハイスループットでマッピング
- 革新的な回折スキャンモードによる高度な材料特性評価と発見
- 優れた試料代表性の実現および忠実な計算モデルの作成
特長



アプリケーション分野
金属、セラミックス、半導体、地球科学、医薬品など
ZEISS Xradia CrystalCTは、アプローチの異なる最先端の回折コントラスト技術を用い、実際の試料形状をターゲットにしながら実際の環境下でイメージングできます。これは、研究産業関連のラボの一般的なニーズを満たします。他の結晶粒マッピング技術と異なり、DCTでは非破壊的な3D結晶粒イメージングが可能です。




バックグラウンドテクノロジー
サンプルの代表性

試料の代表性-膨大な量の実データを取得し忠実な計算モデルを作成することは、結晶粒イメージングにおける課題となっています。
従来のDCTデータ収集では、すべての回転角において関心領域にX線が照射されている必要があり、サンプルのサイズが制限されていました。ZEISS Xradia CrystalCTの高度なDCTモードはこの課題を克服するものです。
ZEISS Xradia CrystalCTの高度な回折スキャンモードには以下のものがあります。
- Helical Phyllotaxis
Helical Phyllotaxisは、アスペクト比が縦長の円筒形試料に使用されます。 - Helical Phyllotaxis Raster
Helical Phyllotaxis Rasterは、通常視野よりも幅広い試料に使用されます。 - Helical Phyllotaxis HART
Helical Phyllotaxis High Aspect Ratio Tomography(HART)は、平坦または板状の試料をイメージングする際の問題を解消します。

3D結晶粒の再構築
結晶粒のデータのインデックスを、正確、迅速、かつ自動的に実行
ワークフローの最初のステップである初回画像取得後、再構築を開始します。吸収トモグラフィーと回折データをGrainMapper3Dに読み込み、 多結晶体の粒方位の候補を、逆投影と順投影を用いて特定します。
次のステップは、自動化された反復的な検索により、試料内の結晶粒を探すことです。結晶粒の再構成結果は、インデックス済の粒子の詳細を含み、スライスのスタックまたは容量のデータセットとして保存されます。最終的には、スタンドアロンのGrainMapper3D Viewerアプリケーションを使って、3D LabDCTの結果を共同研究者や顧客と共有できます。

3D結晶粒のマッピング
すべての情報を1つのファイルにまとめる
最後のステップは、必要な情報をすべて抽出し1つのファイルにまとめることです。試料内のすべての粒子の形状、配向、空間的な位置をオープンデータ形式で出力します。
カスタマイズされたソフトウェア、あるいはシミュレーションツールを使用し、さらに分析を行い実験を終了します。高度なインデックス機能は、対称性が低く複雑な結晶系にも対応しています。
Advanced Reconstructionツールボックス(ART)により、お使いのZEISS Xradia 3D X線顕微鏡(XRM)やマイクロCTに、人工知能(AI)駆動の高度な再構成テクノロジーを導入することができます。X線物理学と多様なアプリケーションへの深い知見を活かして、新しい革新的な方法で、難度の高いイメージングの課題を解決します。
ARTの独自モジュールであるOptiRecon、DeepRecon、PhaseEvolveを使うことで、分解能を犠牲にすることなく、データの取得や再構成をスピードアップさせて画像品質を向上させることができます。
- データ収集・分析機能の向上により、正確で迅速な意思決定が可能
- 画質が大幅に向上
- さまざまな試料に対し、優れた内部断層撮影と高いスループットを実現
- コントラスト-ノイズ比を改善し、微妙な差異を明確に
- 繰り返し撮影ではイメージング速度がさらに向上
ZEISS OptiRecon
同等の結果を、4倍の速さで
ZEISS OptiReconは逐次近似再構成法により、画質を最適化しつつスループットを大幅に向上させます。
- 最大4倍速い測定時間で同等の画質を達成します。もしくは、同じ撮影時間で画質向上を可能とします。
- さまざまな試料に対し、優れた内部断層撮影や高いスループットを実現します。

ZEISS Recon Pro & Customによる深層学習テクノロジーを用いた再構成
再構成テクノロジーでデータ取得をスピードアップ
DeepReconテクノロジーは、DeepRecon Proと、 DeepRecon Customの2つに搭載されており、どちらもAIを活用して画質と速度を向上させます。 長い作動距離における分解能(Resolution at a Distance, RaaD)を犠牲にすることなくスループットを向上させ、 あるいは同じ投影枚数において画質の向上を可能します。

多くのメリット
- DeepRecon Proを使用すれば、幅広いアプリケーションで優れたスループットと画質を実現可能
- コントラスト/ノイズ比を改善することで、試料の画像の微妙な差異を明らかに
- 繰り返しの撮影ワークフローを必要とする試料のデータ取得速度が最大10倍
- 繰り返し測定に加えて、1回だけの測定でもDeepRecon Proを応用可能
- 使いやすいインターフェイスを介して、新しい機械学習ネットワークモデルをお客様ご自身で作成できます
- DeepRecon Proに機械学習の専門知識は不要で、初心者ユーザーでもすぐに使用可能
- ZEISS DeepRecon Customは、繰り返し測定を行うアプリケーションのXRMパフォーマンスをDeepRecon Pro以上に向上させることを特に目的としています。
- ZEISSはユーザーと緊密に連携し、繰り返し測定におけるニーズに的確に対応するカスタムのネットワークモデルを開発しています。
SmartShield
試料保護の簡易化により、実験の設定を最適化
ZEISS SmartShieldは、試料と顕微鏡を保護するためのソリューションです。この自動衝突回避システムは、Scout-and-Scan制御システム内で動作します。これにより、Xradiaプラットフォームをこれまでになく快適に操作することができます。ボタンをクリックするだけで、SmartShieldが試料寸法に基づいてデジタルの保護膜を作成します。
SmartShieldのメリット:
- 簡素化された試料設定により、作業効率が向上
- 初心者から上級者まで、経験に関係なく優れたユーザー体験を提供
- 貴重な試料および作業内容を保護
- 確かなスキャン画質
アクセサリー
in situ実験
科学の発展のために限界に挑戦
ZEISS Xradia X-rayシステムは、高圧フローセルから引張、圧縮、加熱ステージまで、in situ測定の可能性を無限に広げる業界最高の3Dイメージングソリューションを提供します。
X線検査の非破壊的な性質を活用して、研究を空間的な3次元から、時間次元を用いた4D実験に拡張することができます。ZEISS Xradia microCTプラットフォームは、高圧フローセルから引張、圧縮、加熱ステージ、ユーザーのカスタム設計まで、様々なin situ測定に対応します。ZEISS Xradia CrystalCTにin situインターフェースキットを追加することで、機械的統合キット、堅牢な配線ガイド、その他の機能(フィードスルー)が、レシピに基づいたソフトウェアとともにScout-and-Scanユーザーインターフェースからの操作を簡素化します。in situ実験の解像度がニーズに対応しきれない場合は、ZEISS Xradia CrystalCTをXradia 620 Versa X線顕微鏡に変換しましょう。Resolution at a Distance(RaaD)テクノロジーにより、in situチャンバーや装置内にある試料を非常に高い精度で断層イメージングすることができます。

オートローダー
試料操作効率の向上
ZEISS Xradia Versaシリーズのサブミクロン3D X線顕微鏡で利用可能なオプションであるオートローダーを使用して、装置を最大限に活用しましょう。複数のジョブをキューに入れることで、ユーザーの試料操作回数を減らし、生産性を高めることができます。試料ステーションは14個まで積載可能、最大70個の試料に対応します。一晩中、あるいは数日間にわたって稼働させることができます。これまでにない機械的安定性により、大量の試料を定量的に繰り返しスキャンすることが可能になります。

Software
Simple Control System を使って効率的なワークフローを構築
関心領域を簡単に見つけ出し、Scout-and-Scan Control System 内でスキャンパラメータを指定します。ユーザーの多い共通設備では、使いやすいシステムがメリットを発揮します。
さまざまなメリット:
- 試料観察用内部カメラ
- レシピ管理(セット、保存、呼び出し)
- マルチエネルギー
- オートローダーオプションを用いた多サンプル処理
- マウスクリックするだけのマイクロポジショニング機能


Visualization and Analysis Software
ZEISSがお勧めするビジュアリゼーション&解析ソフトウェア Dragonfly Pro (Object Research Systems /ORS製)
X線、FIB-SEM、SEM、およびヘリウムイオン顕微鏡検査などを含む、さまざまなテクノロジーを用いて取得された 3D データのための、分析およびビジュアリゼーション向け上級ソフトウェアです。
Visual SI Advanced の後継である Dragonfly Pro は、鮮明度の高いビジュアリゼーション技術および業界をリードするグラフィックを提供します。Dragonfly Pro は、使いやすい Python scripting を用いたカスタマイズに対応。これによってユーザーは、その3Dデータの後処理環境およびワークフローを完璧にコントロールすることができます。

ZEISS ZEN Intellesisによる、顕微鏡画像のセグメンテーション
深層学習の力を利用して、画像のセグメンテーションを容易に行い、これらが提供するデータの真の価値を知ることができます。画像のセグメンテーションが、後に続くあらゆる画像解析ステップの基礎となります。ZEISS ZEN Intellesisは深層学習とPythonを用いており、これによって専門家ではなくても、再現性の高いセグメンテーション結果を容易に得ることができます。一度ソフトウェアをトレーニングしてしまえば、ZEISS ZEN Intellesisを用いて、何百もの画像データを自動でセグメンテーション。時間を節約し、オペレーターのバイアスを最小化することができます。
ダウンロード
Flyer: ZEISS Xradia CrystalCT
World’s first crystallographic imaging microCT for academic and industrial applications.
ページ: 2
ファイルサイズ: 1081 kB
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