光学系の手入れ

現代のツァイス双眼鏡とスポッティングスコープはきわめて頑丈で、ほこりや湿気への対策も万全です。このため手入れが非常に簡単で、中でも水滴や汚れをはじく強力なLotuTec®コーティングを施したZEISS Victory製品のガラス面は、手入れの容易さが特に顕著です。とはいえ、数十年を経て性能を維持するには、点検すべきポイントがいくつかあります。

指紋

光学系のクリーニングには、最新の(清潔な)マイクロファイバーの布が最適です。例えば指紋の場合、通常はレンズに息を吹きかけ、布を軽く円状に動かして拭き取ることができます。多くの光学系クリーニングセットに入っている、乾いた紙製のクリーニングクロスと細かい粉末の使用はお勧めできません。

ほこり

ほこりは、どこの写真店でも売られているレンズブラシまたはブロアーで除去できます。レンズを布で拭く前に、ほこり、砂粒、その他の固い粒子を注意して取り除く必要があります。

水滴

雨滴や主に塩水のしぶきが乾くと、環状の跡が残ります。クリーニングクロスを使用する前に、これらの跡を湿らせたり、(防水双眼鏡の場合は)水で濡らしたりして取る必要があります。

油性の汚れ

レンズに付着した油分はできる限り速やかに取り除く必要があります。レンズは、眼鏡用クリーナーまたは光学系用クリーニングクロスと、場合によっては少量のアルコールを使用して周縁部まで丁寧にクリーニングしてください。

汚れ

通常の汚れであれば、防水型双眼鏡またはスポッティングスコープをぬるま湯で落とすことができます。

アルコール、アセトン、クレンザー

T*マルチコーティングレンズは純アルコールでクリーニングできます。一般に、アセトン、クレンザー類、またはベンゼンはお勧めできません。各部の部品やコーティングが腐食および損傷する可能性があります。

カビ

窒素ガスが封入された防水型の機器は、少なくとも内部にカビが生えることはありません。多湿、高温、暗い環境で機器を長期間保管していると、レンズの外面にカビが生えることがあります。カビの胞子は事実上どこにでも存在し、指紋(すなわち油脂汚れ)はその格好の温床となります。このような環境や、一般に多湿である熱帯地方では、風通しがよく明るい場所で機器を保管することをお勧めします。機器が日光で温められると、表面の水分は蒸発します。湿気がなければカビは発生しません。カビが生えると、しばしばレンズの表面に微細な分枝構造の跡が付きます。問題は、代謝の副産物によって表面に永久に消えない傷が付くことです。そうなると、クリーニングだけではカビを除去できてもその跡を消すことはできません。

冬季の手入れ

冬季に雪の中で使用した後、低温になった双眼鏡またはスポッティングスコープを保管するには、乾燥した低温の室内が最適です。暖かい部屋では機器(外面)がたちまち曇ってしまいます。