メディアセミナー

「最後の砦」を守り抜くために

〜次世代への直達手術伝承~

日時:2026年8月27日(木)15:00~16:00(14:30より受付)
会場:カールツァイスメディテック株式会社 麹町オフィス 2F 
講師:遠藤 英徳 先生(東北大学大学院医学系研究科神経外科学分野 教授)

脳神経外科医療は近年、大きな変革の時代を迎えています。カテーテルを用いた血管内治療の飛躍的な進歩により、脳動脈瘤や脳梗塞などに対する低侵襲治療が急速に普及し、多くの患者さんがその恩恵を受けています。これは脳卒中医療における大きな進歩であり、今後もさらなる発展が期待されています。

一方で、すべての患者さんが血管内治療のみで救命・治療できるわけではありません。複雑な脳動脈瘤や脳動静脈奇形、もやもや病、脳腫瘍などでは、頭蓋骨を開き、顕微鏡で脳の奥深くを直接見ながらミリ単位で病変を処置する高度な直達手術(開頭手術)が今なお不可欠です。さらに、血管内治療中の合併症や予期せぬ緊急事態では、直達手術が患者さんの命を救う「最後の砦」となる場面も少なくありません。

しかし現在、血管内治療の普及に伴い、若手脳神経外科医が直達手術を経験する機会は全国的に減少しています。高度な顕微鏡手術は、一朝一夕で習得できるものではなく、豊富な症例経験と熟練した指導医からの継続的な技術伝承が不可欠です。このまま経験機会の減少が続けば、将来的に直達手術を担う外科医が不足し、患者さんが必要な治療を受けられなくなる可能性も危惧されています。

本セミナーでは、「血管内治療か、直達手術か」という二項対立ではなく、それぞれの治療法の特性を生かしながら最適な医療を提供するために、直達手術の技術をどのように次世代へ継承していくべきかを考えます。AIや手術支援技術、シミュレーション教育など新しい教育手法にも着目しながら、未来の脳神経外科医育成のあり方について議論します。

医療技術は進歩しても、その進歩を支える「人」の育成なくして未来はありません。患者さんがいつの時代でも最善の治療を受けられる医療体制を維持するために、多くの皆様にこの課題を共有していただきたいと考えています。


本セミナーを通じて、脳神経外科医療が直面する現状と、未来へ向けた技術伝承の重要性について、多くの皆様に知っていただければ幸いです。

プログラム

東北大学大学院医学系研究科神経外科学分野 教授 遠藤 英徳 先生 講演

「最後の砦」を守り抜くために 〜次世代への直達手術伝承〜

一般社団法人 広南会 広南病院 ファシリテーター 中里 信和 先生 質疑応答

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