健康と予防
目の健康と、それを維持する方法について知っておきたいすべてをまとめました。
目は脳と密接に連携しながら、他の器官とは比べものにならない形で私たちに周囲の環境を体験させてくれます。そして、私たちはそれぞれに異なる個人の体験として環境へ接します。見え方は人によって異なるのです。私たちの目に映るものは、視力だけでなく、私たちが何を見たいと思うか、個人的な好みや経験、記憶などに大きく左右されます。私たちは、知覚の約80パーセントを目から得ていると言われています。
目はさらに「心の窓」と呼ばれることもあり、それには正当な理由があります。目は、幸せだったり悲しかったり、ストレスを感じたり、疲れていたりといった私たちの感情を映し出します。こうした感情は私たちの視覚の質にも影響を与えることがあります。ストレスを感じた状態で視力検査を受けると、よい気分でリラックスしているときとは違う結果になります。また日中、目にしたものは、一晩中私たちから離れることがありません。起きている間に目にした画像は、眠っている間に処理されます。胎内の赤ちゃんすら、光を感じ取っています。
だからこそ、私たちは目を守り、あらゆる方法で大切にすべきなのです。定期的な目の検査を必ず受ける必要があります。
私たちの目は、現代社会でさまざまな困難に直面しています。
最近は、パソコンやスマートフォン、タブレットの頻繁な利用や、テレビ視聴などにより、同じ距離にあるものを長時間凝視する時間が以前に比べて非常に長くなっています。これが眼精疲労につながり、場合によっては一日の終わりに頭痛、肩こりや背中の痛みとなって現れます。
目のトレーニングに効果があるかについては、賛否両論あります。とはいえ一つだけ確かなことがあります。近距離のもの (パソコンなど) に長時間視線を合わせた後には、日中でも小休止を入れて目を休ませてあげるべきです。やり方はとても簡単です。定期的に、何かに目を凝らすことなく漠然と遠くを見るようにしてください。一時間ごとに5分ほど、このような時間を取れると良いでしょう。
もちろんこれは大人に限った話ではありません。子供の視力を最大限に発達させるには、近距離と遠距離の両方で、できる限り多様な刺激を与える必要があります。本を読んだり、絵を描いたり、タブレットやパソコンでゲームをしたりと、近距離を見る活動に費やす時間が長い子供ほど近視になりやすいことは周知の事実です。
運動、太陽を浴びること、そしてバランスの取れた食事は、目だけでなく身体全体の健康のために大切です。日中に十分な水分を摂ることもお忘れなく。バランスの悪い食生活 (酸性過多で、ビタミンや栄養が不十分な食事)、喫煙、運動不足、特定の薬も目のためになりません。循環障害は、今では多くの眼疾患の主な要因とみなされています。直射日光の浴びすぎも、目に悪影響を与える恐れがあります。ご自分の目のために、適切な予防措置をとりましょう。