手術用顕微鏡

ZEISS Optics and History

ZEISSの光学性能と歴史を探る  

Why choose ZEISS?

ZEISSが選ばれる理由 ー 光学性能

ZEISSの顕微鏡は、アインシュタインをはじめとする物理学者や医学研究者などに愛され、20人以上のノーベル賞受賞に貢献してきました。現代においても研究者、映画製作者、眼科医、外科医、歯科医など、多くの専門家にとってZEISSが必需品となっています。

現在においてもZEISSは、核となる光学技術を元に半導体製造装置、産業用測定機、顕微鏡、医療機器、眼鏡・カメラレンズ、双眼鏡、プラネタリウムなど幅広い分野で先端技術を提供しています。

  • 最先端技術の先駆者

    創業から今に至るまで、光学分野の最先端技術を創造し、開発における実現可能性の限界を超えるべく、たゆまぬ努力を続けています。

  • 開発を積み重ねた歴史

    175年以上の長きにわたり、技術の進歩を形作り、光学の世界をリードしてきました。

  • 専⾨家からの信頼

    ノーベル賞受賞者を含む研究者、映画製作者、眼科医、外科医、歯科医など、多くの専門家にとってZEISSが必需品となっています。

The problems of production are [...] so great that
currently only ZEISS can do such a thing.

生産の課題は大きいので
今そんなことを実現できるのはZEISSしかいない。

Albert Einstein アルベルト・アインシュタイン

ZEISSを愛用した世界の偉人たち

数多くの歴史上の人物がZEISSで偉業を達成しました

北里柴三郎

ZEISS顕微鏡でペスト菌の発見(1894年)

「近代日本医学の父」として知られる北里柴三郎は、日本の細菌学者であり、破傷風菌の発見や血清療法の開発などで知られています。彼もまた、ZEISSの顕微鏡を使用していたといわれており、香港で大流行した死の病「ペスト」の原因であるペスト菌を発見するという快挙を成し遂げました。 北里博士が愛用していたZEISSの顕微鏡は、今も熊本にある「北里柴三郎記念館」に展示されています。

ロベルト・コッホ

結核菌の発見でノーベル賞を受賞(1905年)

コッホは現代細菌学の父と呼ばれています。1880年代、ひとりの田舎医師が結核やコレラを発症させる細菌を発見しました。カール・ツァイスに宛てたコッホの手紙には「私の発見の大きな要因は、あなたの優れた顕微鏡によるものです」と記されていました。

 

 

東郷平八郎

ZEISSの双眼鏡が勝利に貢献(1905年)

司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」で描写されているように、東郷平八郎はZEISSの双眼鏡を愛用し、ロシアのバルチック艦隊に勝利しました。当時、東郷平八郎が使用したZEISSの双眼鏡は今でも横須賀にある三笠公園の記念艦三笠に展示されています。

ジョン・ガードン、山中伸弥

ノーベル医学生理学賞を共同受賞(2012年)

ガードン博士は体細胞核の移植によるクローン動物の作製で「細胞核の初期化」の可能性を示し、山中教授は成熟した皮膚細胞から「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」を作製することに成功しました。ガードン博士は研究にZEISS共焦点顕微鏡を使い、山中教授はZEISSレーザーマイクロダイセクションシステム(LCM)で不純物のない遺伝物質を抽出に成功しました。

Movie

説明動画 光学設計の重要な要素
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ZEISS offers precise optics.

光学レンズの精密さに対するこだわり

ZEISSの品質に直結する技術

光学製品の製造開発を専門としてきたZEISSは、製造工程全体において光学部品の性能を高めるべく たゆまぬ努力を続けています。

  • 透過率を高める企業努力

    光の減衰を抑えることで明るくクリアな視野を実現します。

  • 光学フィルターやビームスプリッターの開発 

    各光学部品における光の相互作用を最適化し、ユーザーの快適さと使いやすさを高めます。

ZEISSが開発した表面コーティング

ZEISSは表面コーティングの開発をリードし、光学性能の飛躍に貢献してまいりました。

Anti-Reflective Coating

ZEISSが発明した反射防止コーティング

いまや一般的となっている光干渉を利用した反射防止コーティングは、ZEISSが世界に先駆けて開発し、初めて実用化に成功しました。これに加えて、低屈折率を可能にしたナノポーラス構造のコーティングを表層に組み合わせています。このハイブリッド型反射防止コーティングにより反射防止効果を高めます。

T* coating

ZEISSの品質を保証するT*コーティング

T*(ティースター)コーティングとは、1935年にZEISSが開発した反射防止処理技術です。これは画像の明るさ、薄明性能、鮮明さに対して厳しい品質基準を満たしたZEISSのコーティングを示し、今もなお、すべてのZEISS光学製品を際立たせる証となっています。ZEISSの顕微鏡における接眼レンズや対物レンズには多層膜のT*コーティングが採用されています。

ZEISS technologies in hisotry

技術開発の歴史
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1846年の旧東ドイツのイエナで設立されて以来ZEISSは絶え間ない技術開発を重ね、世界の光学製品をリードしてきました。医療に関しては、手術用顕微鏡から検査機器、レーザー治療など開発を進め、医療従事者や患者に貢献してきました。

 

  • 1846

    カール・ツァイスによる創業

    旧東ドイツのイエナに精密光学機器を製造する工房を設立

  • 1847

    顕微鏡の製造開始

    シンプルな顕微鏡の製造開始

  • 1857

    複合顕微鏡を初めて販売

    初めての複合顕微鏡によりZEISSの精密なクラフトマンシップの評判は広まっていきました

  • 1872

    エルンスト・アッベが分解能を定義

    エルンスト・アッベの公式により顕微鏡の分解能が定義

  • 1911

    眼科検査機器スリットランプの発明

    眼全体の医療検査が可能になった現代においても不可欠な眼科検査機器。

  • 1935

    T*コーティングの開発

    T*コーティングにより高度補正のできる対物レンズの設計が可能に

  • 1953

    初の手術用顕微鏡OPMI 1

    最初の手術用顕微鏡

  • 1979

    ケプラー式望遠鏡と同じ原理の視覚補助具

    ケプラー式望遠鏡と同じ原理で3.8倍の視覚補助具を販売

  • 1984

    ハンフリー視野計の導入

    アメリカの企業ハンフリー・インスツルメンツがハンフリー視野分析装置を市場に投入。同社は1991年にZEISSと合併し、現在に至ります。

  • 1997

    光干渉断層撮影(OCT)の導入

    光干渉断層撮影(OCT)により、網膜疾患診断において組織表面下2ミリメートルの深さまでの観察が可能に。

  • 1999

    光学式眼軸長測定装置の発表

    白内障手術の前に眼を非常に正確かつ非接触で測定することが可能に。

  • 2000

    外来用顕微鏡 ZEISS OPMI PICO発売

    シンプルでコンパクトなエントリーモデル

    手術顕微鏡 OPMI pico
    製造販売届出番号:13B1X00119003170

  • 2002

    人間工学で開発された歯科用顕微鏡 OPMI PROergo

    快適さと正確さを追求したフラッグシップモデル

    手術顕微鏡 OPMI PROergo
    製造販売届出番号:13B1X00119003130

  • 2003

    歯科用顕微鏡にMORAインターフェイス導入

    MORA Interfaceとは顕微鏡歯科治療の先駆者Dr. Assad F. MORA先生が考案したインターフェイス。
    顕微鏡鏡基を左右に振っても接眼レンズ部分は常に水平に保たれ、首を傾けずに治療に専念できる。

  • 2004

    手術用顕微鏡OPMI Penteroでデジタル技術を初搭載

    今日のデジタル手術顕微鏡の礎を築いたPenteroシリーズの初期モデル

    販売名:手術用顕微鏡OPMI Pentero 製造販売届出番号 13B1X00119003110

  • 2017

    ロボティクス機能を搭載した初の手術用顕微鏡KINEVO 900

    ロボティックビジュアリゼーションシステムという新たなカテゴリを築いた手術顕微鏡のフラッグシップモデル

    • ポイントロック:鍵穴を覗くように術野の焦点を保ったままXY軸(前後左右)に移動可能。
    • ポジションメモリー:術野の位置を記憶させて、いつでもその術野を呼び出すことが可能。

    販売名:手術用顕微鏡 KINEVO 900  製造販売届出番号:13B1X00119003610

  • 2017

    歯科用顕微鏡ZEISS EXTARO 300、視覚化モードを搭載

    歯科医師の診療に視覚化モードで付加価値をもたらす歯科用手術顕微鏡

    • 蛍光モード:蛍光によりう蝕やレジンの色が変わり、治療における識別を容易に
    • トゥルーライトモード:従来よりも自然光に近い見え方で早期重合を抑制
    • ノーグレアモード:偏光照明により反射を低減し、歯の色調や細部の観察を支援

    販売名:手術顕微鏡 EXTARO 300 製造販売届出番号:13B1X00119003570

  • 2019

    眼科手術における初のデジタル顕微鏡 ARTEVOの導入

    HUS(Heads-up surgery :ヘッズアップサージャリー)を可能にした初の眼科用デジタル手術顕微鏡

    販売名:デジタル顕微鏡 ARTEVO 800
    製造販売届出番号: 13B1X00119003660

     

  • 2023

    PENTERO 800 S、ZEISS史上最大の拡大倍率を実現*

    精緻な手術の実現を目指してマイクロサージャリーに特化して開発された手術顕微鏡の販売開始

    • レゾリューションエンハンサー:倍率60倍、解像度50倍に向上、1ミリ未満の解剖を鮮明に
    • ズームメモリー:倍率を瞬時に切替え、マクロビューとミクロビューでの手術を支援
    • デプスプラス:被写界深度を追加し、焦点周辺の解像度を向上

    *カールツァイスメディテック株式会社が提供する手術用顕微鏡カテゴリにおける当社従来比

    販売名:手術用顕微鏡 PENTERO 800 S
    製造販売届出番号: 13B1X00119003680

  • 2024

    デジタル眼科手術顕微鏡ARTEVO750/850発売

    白内障手術支援システム「CALLISTO eye」が標準化し、RGBの色調をカスタマイズし、臨床に適した視覚化を実現。

    販売名:手術顕微鏡 ARTEVO 850/750 OCT  認証番号:306ACBZX00026000
    販売名:手術顕微鏡 ARTEVO 850/750  製造販売届出番号:13B1X00119003700

  • 2025

    Cobotic機能を搭載した外科手術用顕微鏡 KINEVO 900 S 発売

    KINEVO 900からロボティクス機能をさらに進化させ、ハンズフリーサージャリーの実現をめざした手術用顕微鏡

    • オートセンター:手術器具の位置をAI判断し、顕微鏡が術野中心に移動
    • ボイスアシスタント:音声アシスタントで、照明オンオフや写真撮影を実行
    • Zモード:解像度や術野を動かさずに鏡体のZ軸(高さ)調整が可能なロボティクス機能
    • 4K3Dモニター:画像技術の進化により、外視鏡としても顕微鏡に迫るリアルさを実現
    • BLUE 400 S:組織や血管を識別しやすくために黄みがかった色で表現す蛍光モード

    販売名:手術用顕微鏡 KINEVO 900 S   製造販売届出番号:13B1X00119003710

First
Last

ZEISS Logo History

ZEISSのロゴは、戦争、分裂、再統合といったドイツの歴史を反映しています。
  • カールツァイス最初のロゴ

    初めてのロゴのレンズフレーム形状は、有名なカメラレンズ「テッサー」をベースにし、1902年にカールツァイスの特許部門の責任者であるエミール・デーニッツによってデザインされました。ロゴタイプは、1903年にイエナに移住した芸術家エーリッヒ・クイタンによって作成されたと考えられています。

  • ロゴの種類

    早くも1920年代には、カールツァイスのさまざまな子会社がレンズロゴの変更形を使用していました。たとえば、Carl Zeiss が大株主であった Zeiss Ikon AG です。

  • 東西分割で西ドイツに会社設立

    第二次世界大戦後、アメリカ人によって強制送還された社員は、オーバーコーヘンにツァイス・オプトンを設立しました。

  • オーバーコーヘンのロゴ

    1954年、西側と東側の商標をめぐる訴訟が起こり、それ以来、オーバーコーヘンのカール・ツァイスは独立した路線を舵取りし、法的に許される限りでは単に「カール・ツァイス」と名乗りました。それに応じてレンズのデザインが変更され、「イエナ」という言葉が削除されました。「カール」は上部のテーパードレンズに、「ツァイス」は下部レンズに入っていました。

  • オーバーコーヘンが東側で使用したロゴ

    18年の係争の末、西ドイツのオーバーコーヘンと東ドイツのイエナは、活動領域を分割し、領域以外でのZEISSブランドを使用しないことに合意しました。オーバーコーヘンは、「オプトン」という名前で東側諸国で事業を展開していました。

  • イエナが西側で使用したロゴ

    東ドイツのイエナは西側諸国で「イエナオプティック」という名前と商標「aus Jena」(イエナから)を使用していました。

  • 東側とは異なる発展

    オーバーコーヘンとイエナの2社は、まったく異なるロゴを考案しました。オーバーコーヘンは、ZEISSのロゴタイプのみを角張った文字で表現しました。

  • 原産国を表記した四角いロゴ

    1970年代の終わりに社名は正方形に埋め込まれました。イエナと明確に区別するために、原産国の「West Germany」が追加されました。一方、イエナでは、ロゴのレンズ形状は再統一まで残されていました。

  • 東西ドイツ統合後のロゴ

    1991年にカールツァイスは再統合が行われ、ロゴが統一されました。1993/94年に青いZEISSロゴが作成されました。このロゴには西側の正方形と東側レンズ形状の両方が使用されています。正方形の底にレンズのカーブが入りました。さらに、ZEISSのロゴは丸みを帯びた文字で近代化されました。

  • 現在のZEISSロゴ

    今日のZEISSロゴは、1997年から使用されています。以前の明るい青にから現在の青(Pantone Reflex Blue C)に変更されました。

ZEISS Optics Flyer

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ZEISSによる医療技術

ZEISSの技術が医療機器に継承されています。